2026.09.29
プレスリリース
ABEJA、新晃工業と共同で空調機等の設計業務効率化に向け、AIによる自動検図システムの検証を開始

人とAIの協調により「ゆたかな世界を、実装する」株式会社ABEJA(本社:東京都港区、代表取締役CEO:岡田 陽介、以下「ABEJA」)は、新晃工業株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長兼社長執行役員:末永 聡、以下「新晃工業」)と共同で、セントラル空調機の設計段階における設計品質向上を目的に、作成した設計図面と設計基準書をAIが自律的に照合・検証し、設計の妥当性を検知して設計者に提示する「自動検図システム」の検証を開始いたしました。
ABEJAは、2024年9月に新晃工業に対し、AIとLLMを用いた設計サポートシステムを提供し、技術データや設計ノウハウを一元化したナレッジベースの構築を進めてまいりました。このたびの取り組みは、これまでの検討をさらに前進させたものとなります。
参照:ABEJA、新晃工業に、AIとLLMを用いた設計サポートシステムを提供
■ 背景
ABEJAは、「ゆたかな世界を、実装する」を経営理念に掲げ、ABEJA Platformを中核に、顧客のAI活用を実運用として成立させ、継続的な高度化を実現するエンタープライズプラットフォーム事業を展開しています。
新晃工業は、大型ビル・施設、工場・研究所、病院・学校などで使用されるセントラル空調機器の総合メーカーです。空調機器の設計・製造を専門とする中、顧客ごとに異なる要求に応じた製品を提供できる技術が求められ、設計業務がビジネスの価値を決める重要な業務プロセスの一つとなっています。
新晃工業が強みとする、建物の要件に応じたカスタム性の高い製品設計においては、細部に渡り綿密な検討を重ねて完成させていきます。一方で、人為的に行われる設計では、ミスや見逃しにより、機器の運用開始後一定期間経過して発生する機器設計起因の不良が出る場合があります。
発生した不具合原因を分析した結果、過去トラブルの知見が反映されていないことに起因している事例も散見されました。
そのため、ABEJAは、これらトラブルを未然に防ぐアプローチに焦点を当て、熟練者の暗黙知を本システムを通じて継承・活用することで設計・製造全体の生産性を向上させ、設計図面と設計基準書をAIが自律的に照合・検証する自動検図システムの検証を開始いたしました。
■ 概要
本システムは、事前にデータ化した設計基準書と、設計者が作成したCAD等の図面をAIが自律的に照合・検証し、検知した不備や再発リスクを設計者に提示するものです。
LLMを用いた対話型の検索システムの場合、設計者が疑問や確認事項を能動的に検索することから、設計者が自覚していない見落としを防ぐことが難しいケースがあるため、このたびの取り組みでは、自律型AIエージェントを活用した自動検図システムを構築いたしました。
本システムに設計図面をアップロードするだけで、AI自身が図面内の寸法や部品配置を読み取り、データ化した複数の設計基準書を横断して照合・検証し、設計基準と適合しているかを自律的に確認します。基準値や設計ルールとの不整合をAIが検知・判定し、修正推奨箇所を設計者に提案することで、属人的な検図の見落としを防ぎます。
さらに、本システムは人とAIが協調する「Human in the Loop」のアプローチを取り入れています。AIによる修正箇所の提案に対し、設計者が評価やフィードバックを行うことで、その知見を本システムが蓄積・学習し、AI自体の検図精度や回答の信頼性を段階的に高度化していく仕組みが実装されています。
■ 今後の展望
今後は、実際の設計業務プロセスでの検証を通じて本システムの精度をさらに高めていくとともに、想定されるトラブルのリスクと設計図面をシステム上で連動させて二重に警告する仕組みの開発・導入などを進めてまいります。
将来的には、図面のレビュー結果や設計者のフィードバックがデータベースに蓄積され、設計基準書や技術ナレッジが自律的にアップデート・最適化され続ける、持続可能な設計ナレッジの自律循環プラットフォームへの昇華を目指します。
ABEJAは、引き続き、ABEJA Platformを通して、ミッションクリティカル業務におけるAI活用を支援し、産業構造の変革を推進します。
■ 新晃工業株式会社について
新晃工業は、「快適環境を創造し社会の営みを支える」をパーパスに掲げ、セントラル空調機メーカーとして、大型ビル空調、産業空調、データセンター、更新案件、個別空調を重点ターゲット市場に定めてグループの事業を展開しています。このような中、長期ビジョン「VISION 2030:空気で未来を拓く」では、「デジタル技術革新(DX)による新しい価値の創造」をマテリアリティの1つに位置づけ、事業基盤の高度化に向けたデジタル化施策を積極的に推進しています。
本社:大阪市北区南森町1丁目4番5号
設立:1950年6月16日
代表者:代表取締役社長兼社長執行役員:末永 聡
事業:空調機器の製造、販売
■ 株式会社ABEJAについて
ABEJAは、「ゆたかな世界を、実装する」を経営理念に掲げ、ABEJA Platformを中核に、顧客のAI活用を実運用として成立させ、継続的な高度化を実現するエンタープライズプラットフォーム事業を展開しています。ABEJA Platformは、AIをPoC(概念検証)ではなく実運用として成立させ、Agentic AIによる意思決定とPhysical AIによる実行を統合することで、データ、意思決定、オペレーションを一体的に扱い、リアル空間における業務の高度化を支える実装基盤です。また、人とAIが協調する「Human in the Loop」を前提としたアーキテクチャの元、初期段階からAIの実運用を可能にし、「ゼロPoC」を実現します。これにより、ミッションクリティカルな業務においても、AIを業務プロセスに組み込みながら継続的に高度化することが可能です。
本社:東京都港区三田一丁目1番14号 Bizflex麻布十番2階
設立:2012年9月10日
代表:代表取締役CEO 岡田 陽介
事業:顧客のAI活用を実運用として成立させ、継続的な高度化を実現する「エンタープライズプラットフォーム事業」
URL :https://abejainc.com
